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2022.6.15

【不動産屋ココだけの話】土地の調査で頭を悩ませる三つのこと。

いつもお世話になっております。

久しぶりにコラムを更新します。


仕事柄、当然いろいろな土地を扱いますが、

不動産屋が土地の調査で頭を悩ませることの多い三つのポイントをご紹介します。



本来は、不動産業者がしっかりと調査をしたうえで

契約前の重要事項説明書でご説明をすることになっていますが、

一般の方がマイホームを建てるための土地を探す際にも


気に留めておかれるのもよいと思います。






まず一つ目です。

一つ目は、【境界】についてです。



「境界は市役所にいけばわかるでしょ?」

「境界は法務局で調べられるはず!」

とおっしゃる方も多いですが、市役所でも法務局でも

現地のどこが境界かということの写真等の資料はありません。



区画整理がされた地域であれば比較的簡単なんですが

そうでない地域や古い団地などでは長年の経緯がいろいろあったりと

不動産業者であっても、ぱっと見では頭を悩ませることもあります。



ただ、最終的に境界に関することは

土地家屋調査士という国家資格を有している方に

測量していただくことでなんとかクリアできることが多いです。






次です。

頭を悩ませる二つ目のポイントは【道】です。


その土地がどんな道に接しているかということなのですが、

実は、道にはいろいろな種類があるんです。


詳細については今回は割愛しますが、

家が建てられるか建てられないかという分岐点にもなりますし、

家が建つとしても、どんな道にどう接しているか、

すなわち幅員や接道長さによって土地の評価(査定額)も変わります。




そして、三つ目のポイントは【排水】です。



どのように汚水や雨水が処理されているのか、

古くから家が建っている土地は

その配管の経路など注意が必要です。


もともとは親族同士で住んでいた広い土地だったりすると

他人の敷地に敷設された配管が残っている可能性もあります。



また、二つ目の【道】にもかかわりますが

接している道路が、私道だったり里道だったり、

あるいは水利組合(●●井路)の水路があったりすると

何かとややこしくなってきます。




最後にひとつ、以前に取引した土地の話です。

【境界】と【排水】の問題が絡んだ物件です。




現地には、雨水の流れる側溝がありました。




雨水の側溝なので、

当然、大分市の所有・管理だと思われましたが、

その側溝に流れ込む1.2mほどの支流(?)のような側溝があったんです。


この土地は、隣地の方の雨水を大分市の側溝へ流すための側溝が


自分の土地の中に設置されていることが判明したのです。

(赤い矢印部分)




側溝だからといって大分市が管理しているわけではなく

他人のための側溝であっても私有地内に設置されていることもあるんですよね。



物件調査が不足すると、取引後のトラブルにつながります。



不動産を購入された方が、

購入後に「こんなことは聞いていなかった!」などと

不測の事態に陥らないよう、

特に【境界】【道】【排水】の調査は

不動産業者が頭を悩ませることの多い三つのポイントなのです。


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